※「彼女が公爵邸にいった理由」原作を、ぽちぽち翻訳機に打ち込みながらふわっと翻訳!
韓国語のかの字もしらなければ日本語も危うい人間が打ち込んでおりますので、間違いは広い心で見逃してください




衣装を翻しながら天女のように舞うリンヤンの踊り子たちを、レリアナは喜色満面に頬を紅潮させながら鑑賞していました。
ジャスティンはそんな彼女を微笑みながら見つめています
「満足できました?」
「はい、本当に美しかったです」
「そうですね」
明るい笑顔で応えたレリアナに、ジャスティンは彼女から視線を逸らすことなく相槌を打つのでした

舞を終えた踊り子たちは、ソンレイの周りに集まって何やらひそひそと耳打ちをしていました
するとそのあとレリアナの周りに一同がどっと集まり、口元に袖を当てながらじいっと彼女を凝視します
(……?何だろ?私何か変なことした?)
不可解な行動と静かな圧に、レリアナはやや青ざめ怯えた様子を見せました
『お嬢さん』
『はい?!』
ソンレイの呼びかけに、レリアナはびくびくしながら返事をします
『私たちと遊びません?』
隣に居た踊り子に突然そう問いかけられ、レリアナは少し驚いた様子で彼女を見つめました
『その服は何ですか?』
『風呂から出たときに着るやつじゃない?』
踊り子たちはレリアナの返事を待たず、上機嫌で彼女を囲みながら連れていきます
『お嬢さん、こちらへいらっしゃい。燕!ヨフイ!お嬢さんに服を着せてあげましょう!』
呆然となすがままになっているレリアナに構わず、ソンレイも加わってにこやかに歩き始めました
『行こう!行こう!』
強引に連行されつつあるレリアナは、慌てて振り向きます
(助けて!)
しかし振り向いた先の頼みの綱ジャスティンは、満面の笑みでこちらに手を振っていたのでした
裏切者ー!!!
紫がかった髪をポニーテールにまとめ橙色の羽衣をつけた燕と、黒髪に黒を基調とした衣装と赤みがかった瞳をもつヨフイは、少女のような無邪気さをもってレリアナの両側にひっつていますが、当の本人は混乱して焦ります
(ぶっとび通訳したのがバレた?それでこんなことに?)
彼女たちが袖の中に刃物をしこんでいた事を思い返しながら、最悪の事態を考えて青ざめるのでした
とにかく間違ったと謝ろう


レリアナの心配をよそに、色とりどりの帯紐や布地に囲まれて、彼女は踊り子たちの着せ替え人形となっていました
『まだ背を向けてはだめですよ』
『腕をちょっと上げてみましょうか?』
ヨフイとソンレイは和気あいあいと自国の衣装の着付けをしていきます
『あ』
そのうちの一人が、ふと窓の外を見て声をもらしました
『雪が降ってる』
『あら、ほんと』
その声につられ、レリアナも窓の外の曇天から落ちる雪を見上げます
『初雪ですね』
『そうなんですか?私たちはもう見てきたのに』
レリアナのつぶやきに、ヨフイは笑顔で話しかけてきました
『リンヤン国には雪がたくさん降ります。だから雪に関する言い伝えも多いんです』
『そうだよ』
笑顔で少し得意げに説明するヨフイに、燕も相槌をうって加わります
『初雪でしょう?』
レリアナの髪を簪で飾りながら、ソンレイが優しげな微笑みを浮かべて言いました
『恋人たちが活き活きとしそうね』
『あ、そうですね。リンヤンでは初雪が降る日に告白をするんですよ』
『告白ですか?』
不思議そうに尋ねるレリアナに、ヨフイは微笑みながら答えます
『初雪の日に結ばれると一生幸せになると言われています』
『ああ……』
リンヤン国のジンクスに、レリアナは納得したように相槌を打ちました
そんな他愛もない話をしながらも、レリアナを着飾る手は淀みなく動いています
『あの白金髪とはそのような間柄ですか?』
ソンレイはレリアナの前髪を整えながら何気なく尋ねました
(白金髪?)
誰の事かわからず、レリアナは視線を上に向けながら眉をひそめます
しかしすぐにジャスティンの事だと気づき、驚愕して声を荒げました
『いや、違います!』
『じっとしていてください』
動揺するレリアナに構わず、ソンレイは彼女をたしなめます
『ヨフイは白金髪に飴もあげたんだっけ?』
『だってハンサムじゃない』
『そうだね。一緒に遊びやすそうだった』
『うん』
レリアナはそんな燕とヨフイの会話を横で聞きながら、無の表情となっていました
<国籍を問わない能力です>
そしてうっすらとした笑みをはりつけたまま、飴をもらった時に笑顔でそう答えたジャスティンを思い返します。
違うってば…
レリアナは再び、心の中で彼の言葉をしみじみと否定しました
「??」
そしてジャスティンもそんな心の声を察知したのか、どことなく妙な気配に疑問符を浮かべるのでした


王城のとある広間では、リンヤン国大使達とシアトリヒ王らが和やかに会食をしていました
「ご厚意に感謝致します、アンヨウイ大使」
(退屈だな)
シアトリヒは完璧な笑顔で接待をしつつ、内心はすでにうんざりとしているようです
側に控えていたナオミはその様子を観察していました
(リンヤンは時間をかける事と待つ事を美徳と感じるのだろう。しかしこのように支離滅裂になるばかりなのも良くないな)
そこで彼女はひとつ咳ばらいをして、シアトリヒの耳元で声をかけました
「殿下」
それをきっかけにシアトリヒは席を立って告げるのでした
「ああ、しばらく席を外さなければならなりません。また今度全てを話すように致しましょう」

リンヤン国大使達の対応で同じく参加していたノアも、会合が終わり、リンヤン国人を連れだって王城の廊下を進んでいます
「予想より大分時間が長引いてしまいましたね」
ノアと共に歩く物腰の優し気なリンヤン国の男性が声をかけました
「建国祭準備で十分にお忙しいはずですのに。祖父の代わりにお詫び致します」
そう謝罪する男に、ノアは振り返りながら微笑みました
「いいえ」
「リンヤンでは灸を据えられる程長く待てと言うでしょう。チェイモスではアンヨウイ大使の慎重さを尊重します」
少し意表を突かれたような表情でその言葉を聞いた大使の孫は、次に明るい笑顔を見せて応えました
「リンヤンのことわざを知っていらっしゃるんですね。最近は少し違いますが」
「若い層では情勢に歩調をそろえようという傾向があるので。リンヤンでもあそこまで慣習を繋いでいく方は珍しいです」
そして長い口ひげを蓄え長老然とした容貌の大使を思い浮かべながら、彼は少し困ったように語りました
「祖父は昔の方ですからね。最近の若者たちは早くて急ぐことを求める下品な無法者とよくおっしゃいます」

「雪がたくさん降りますね」
彼は窓の外を眺めながらなんとなしに言いました
「チェイモスでは初雪でしょうか。もうすぐ温室の花が品切れてしまいますね」
「花、ですか?」
ノアは意図がつかめず不思議そうに尋ねます。
「あ、リンヤンの言い伝えなんです。初雪が降ると花の贈り物と一緒に愛の告白をするんです」
チェイモスでは馴染みのない言い伝えという事を忘れて呟いてしまったことに、男は口元に手をあてながら、少ししまったなといった様子でノアに説明しました
「初雪が降った時に結ばれた人たちは、一生幸せに暮らせるそうです」
「面白がって言う話ですけれどね」
彼はそういって照れくさそうに頬をかきました
「アンフィホ様!大使がお呼びです。通訳が必要だそうです」
「はい、行きます」
彼は呼び出しをうけ、ノアと会釈を交わしたあと去っていきました
一人残されたノアは、窓の外の初雪に視線をやったあと、少し思案する顔つきで佇むのでした

つづく
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固有名詞の韓国語はいわゆるローマ字のようなもので、単語の発音そのままなんですが、拗音や促音などのニュアンスでずれることが多々あり…和訳はも~賭けなので、踊り子三人組の名前はピッコマ配信があったら修正を入れると思います笑
基本翻訳の修正はかけませんが、名前だけは間違ったままだと支障がでるので…
それにしても最初のジャスティン、完全に夜市でのノア状態ですねこれ
レリアナしか見ていないし、そうと悟られないナチュラルさでレリアナを可愛いと言っている(も同然)…
ちなみにぶっとび通訳は直訳で「超越通訳」となんだか技名みたいになってたのを意訳しました笑
空気の読めるできる秘書ナオミとシアトリヒの息の合いっぷりもいいですね。支離滅裂は直訳ですが、まあとりとめなくまとまらない会議、という感じでとってください。
灸を据えられるくらいに…というのは、そもそも訳が合ってるかわからないんですが…戒めるという意味の方ではなく、文字通りお灸をやるときにじっとしている感じなんだと思います。お灸って今やポピュラーでもないけど若者わかります?w

さあ偶然にも同じタイミングでリンヤン国の素敵な言い伝えを耳にしたノアレリ。今後の展開に期待が膨らみます